プレイステーション2

 

 

 

 

アパートの一室。
が一人で暮らしている部屋だ。
しかし今はもう一人の姿がある。
恋人の啓介。
二人は何やら真剣な顔をしている。
視線の先にはテレビ画面。
何と言うことはない。ゲームの真っ最中であるだけだ。
紅の紅葉で彩られている道路を猛スピードで走り抜ける黄色のFDが映し出されている。
プレイ中のゲームはレースゲームらしい。
そして走行中のコースは赤城。
プレイしている はやたらとコーナーで激突ばかりしている。

「ははっ、下手クソだなー」

その様子が可笑しくて笑う啓介。

「笑うな〜」

画面から目を離さずに頬を膨らませる

「だってよー実際の峠じゃ速いってのに、なんでゲームは遅いんだよ」

笑いを止めずに啓介は言う。

「ウルサーイ!だってコレ全部手で操作しなくちゃいけないんだよ!?出来るかっての!」

ようやくゴールに辿り着いた はコントローラーを放り投げる。
コントローラーはポスッとクッションに乗る。

ブレーキング遅ぇんだよ。シフトダウンもメチャクチャだしよー」
「あーもぉ、わかってるってば」

そう言って髪の毛をグシャグシャとかき回す。
苛ついてもいるが悔しさもあるらしく再びコントローラーに手を伸ばしている。
現役の走り屋としては納得のいかないタイムを更新すべく。

「ちゃんと減速してからシフトダウンしろよ。このFDボロボロなんじゃねぇの?」

言いながら乱れた の髪を撫でる。

「もぅ啓介は黙ってて!もー1回ぃぃーっ」

叫びつつさっきと同じ赤城をセレクトする。
の目はまたテレビ画面に釘付けになってしまう。
その横で何やら思い付いたらしい啓介はニヤリと笑う。 は気付いていない。
そっと背後に回った啓介は を包み込む様に抱き締める。

「手伝ってやるよ」

耳元で囁く。
啓介の手はコントローラーを持つ の手を包み込んでいる。

「え、ちょっと、これじゃぁ集中出来ないよ…////

顔を赤く染める
啓介はそんな の反応に満足げな笑みを浮かべている。
さて、今度は上手く走れる事やら?

 

 


 

++後書き…もとい言い訳++

短ッ☆
でも涼風が書くドリ初の恋人設定
あれ?そうだよね、確か(覚えてろよ)
甘めで夢らしくて好きなんですけど、涼風は
因みにこのゲームは涼風がプレイしてるアウトモデリスタ
だって他のレースゲーム知らないんだもん、やった事ないんだもーん
赤城はマジで入ってますよ〜♪

−2003/4/3−