何日も前の話である。

ちゃ〜〜〜〜〜〜〜んっvvvvvvvvvv」
「来るなおんどりゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!」

振り向き様に放ったダイナミックな蹴りが、
後ろから抱き付こうとした人物、はたけカカシをみごとに吹き飛ばした。

 

 

 

 

に狂った Marionnette

 

 

 

 

「お熱い こ・と・で♥」
「殺すよ?」
「おぉ怖。」

 こめかみをぴくぴくさせながら言った言葉に、
全く気にしてないといった風にアンコが肩をすくめた。

「それにしても、このカカシのへたれっぷりは見事よね〜。」
「いつもああなのよ・・・(汗」

 ため息とともに脱力する。
私の言葉に不思議な顔をしながら、アンコは聞き返してきた。

「いつも?」
「そうよ?いつも。」
「へぇ・・・」

今回初めて現場を見たアンコには不思議な顔をした。
そんななか、復活したカカシがふらふらと立ち上がって、

「いつもながらイイ蹴りだなァ♥」
『お前はマゾか・・・(汗』

アンコとともに思いっ切りツッコンだ。

「なんつーか、こう・・・ぐっとくるっていうか///」
『伏目がちに拳を固めんな』

拳を固めながらきらきらと目を輝かせるカカシに釘をさす。

「・・・・・・。」
の字書かないの字を。」

いじけ始めたカカシに冷たく言い放つ。

「毎日やっててなんであきらめないんだか・・・」
「あきらめるっ!?とーんでもないっ!!!」
「とんでもなくないって。」

私の言葉を聴いてか聞かないでか、カカシはそのまま続ける。

「仕事中もさることながら普段の生活!歩く姿!しぐさ!
なんつーかこう『これだ〜っ!!!』っていう魅力っつかーこう・・・ねっ!?」
「あたしに聞かれても・・・」

同意をもとめられて困惑するアンコ。

「んじゃあたし行くし。」
「えーっ!今暇でしょ?お茶しよー♪」
「絶対ヤ。」

すたすたとカカシから遠ざかる。

「待ってよ〜」
「大の大人が猫なで声だしてちかよんなっ!!」

その日2度目のハイキックがカカシを沈黙させた。

 

 

 

 

 

「あんた、本気で好かれてるわね〜カカシに。」
「せんぱ〜い!助けてくださいよ〜。」
「助けるって・・・なんか変なことされてるの??」
「変なこと・・・?う〜〜〜〜〜ん・・・。」
「考えなきゃ無いぐらいならダイジョブよ。」
「いっぱいありすぎて・・・。」
「悩むぐらいあるのっ!?」

人生色々にて偶然であった紅に愚痴をこぼす。

「大体なんであたしがあの人に好かれきゃなんないわけ!?
例えかわいいかわいい私の妹同然なサクラちゃんの紹介だからって、
あれは無いでしょ?あれは!!
っていうか、紹介されたあとでサクラちゃんにものすごい勢いであやまられたんですけど?
それってサクラちゃんがいやいややったってことじゃない?
つまりあのカカシって人が無理矢理私とあわせたってコトじゃないですかっ!!
自分の生徒に何やらしてんだよしゃーんなろーーーーーっ!!!
「口癖うつってるわよ?
「あ。すみません。」

勢いで席を立った は、いそいそとまた座りなおした。

「私、なんであの人がもてるのかサッパリ分かりません。」
「う〜〜〜〜ん・・・やっぱ」
『顔?』

見事に紅と の声がハモッた。
そして、同時にため息をつく。

「そっか。 はカカシのへたれ部分しか見たこと無いんだ。」

ぽんっと手を打つ紅に「はぁ」とあいまいな返事をする。

「あいつの仕事姿っていうやつよ。」
「カカシ先輩の仕事姿ァ?」

え〜?っといった感じである。

「写輪眼のカカシという名は伊達じゃないわよ。」

本気で。と付け加える。

「ふぅむ・・・」

はっきりいって適当な相槌だったと思った。
だってあのカカシから、ンなこと思い浮かばないし。マジで。
ほかにどう対応できるというのだろう。

「ま、同じ仕事請けたら分かるんじゃない?」
「そうですか〜?」
「そういえば、そろそろカカシの班が戻ってくるのよね?」
「えぇ・・・確か波の国に行ってるとかで・・・」

この頃というもの、カカシの姿を見ないせいか、
逆に肩透かしをくらったような気分で落ち着かなかった、
などとはおくびにも出さない。

「ま、とにかく。そういうことだから。」
「どういうことですか・・・(汗」
「とにかく・・・ガンバ?」
「・・・(泣」

この先を案じる私の涙に、紅は私の肩をぽんっと叩いた。

 

 

 

ちゃ〜〜〜〜〜っ!!!」
「ちぇすとぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおっ!!!!!!!!」

かきーんっ!!!!

カカシは明るい空に輝くお星様になった。
というのは流石に大げさだが、

「おー今日はよくとんだな〜。」
「ンな呑気な・・・(汗」

瞬く間に視界から消えたカカシを見送りながらいう私に、
私の隣でサクラがつぶやいた。

「おー!お帰り♪サクラ」
「ただいまっ・・・って和んでる場合じゃなくて・・・(汗」
「違うの?」

首を傾げる私に、サクラもつられて首を傾げる。

「そう聞く場合でもないような・・・」
「んじゃ、どんな場合?」
「えっと・・・言いにくいんだけど・・・」
「何?」

妙に真剣な顔をして言われたので、心の中ですこし構える。

「カカシ先生の気持ちも少しは分かってほしいの」
「・・・は?」

思わず間抜けな声が出た。
だって、今なんつった?

「カカシ先生ねっ!ホントにとっても間抜けな行動してるけど、
それってホントに ちゃんの前だけなの!」
「・・・え?」
「普段も私達の前ではおちゃらけとしてるけど、
それも一度戦闘になると、本当にかっこいいっていうか・・・」
「・・・ふぅん?」
「ふ・・・ふぅんって・・・?」

サクラが聞き返してきた言葉に、
私は後ろ頭を掻きながら

「だって・・・ねぇ?私、カカシ先輩と知り合ったのつい最近だし。
そんな戦闘中のこととか言われても、私はカカシ先輩と任務にでることってないし?」
「えっと・・・」
「それに知り合った次の瞬間に、
『付き合って!!』とか言われてもなんだかな〜って感じ?」
「そ・・・そりゃそうかもしれないけど・・・」
「それよりも、サクラ」
「え?」

私は、いつになく真剣な面持ちでサクラに聞いた。

「カカシ先輩が・・・上忍が真剣に戦うような任務に行ったわけ?あんた」

 

 

 

 

 

(あ〜ぁ・・・今日もつれないなかったな〜・・・ ちゃん)

の視界より外に出たので、今回はちゃんと着地した。

(日に日に技のキレが増してる・・・
修行を怠ってないってことだよね?
もう中忍にはもったいないな・・・)

波の国から帰ってきたその体で、疲れているにもかかわらず、
の姿を見た瞬間にあふれんほどのパワーが湧き出してくる単純な自分が少し好きだったりする。
そんなとき、後ろに気配が生まれた。

「こんなところで何やってるんですか?先輩?」

(え・・・?)

すこし棘のある言葉が聞こえた瞬間、振り向く。
そこには思い描いた姿、 の姿があった。

ちゃんにここまで吹っ飛ばされたんですけど・・・」
「いつもいつもわざわざ食らってくださってありがとうございます」

ちくちくとしている言葉の端々にはははと笑いながら、
吹っ飛ばされて来た里のはずれの場所であるここに腰を下ろす。
別にどってことない。ただひらけた場所といったところだろうか。

「今回7班が行ってきた任務のこと、聞きました。」
「・・・誰から?」
「秘密です」

忍者には守秘義務みたいなものがある。
それが木の葉の信用にもつながる。
それをたとえ同じ木の葉の忍者であったとしても、
広言していいことではない。

(サクラだな・・・ったく・・・)

胸中でつぶやく。

「・・・きっと先輩のことだから見当つけてると思いますけど、
その人あんまり責めないであげてくださいね?
私が脅したようなものですから。」
「え・・・」

さらりとすごいことを言った。

「あの霧隠れの鬼人と戦ったんですか?」
「・・・」

ちゃんから視線をはずし、そして無言。
たとえ相手が1〜10のこと全てを知っていたとしても、
自分が任務のことを広言するのは避けたい。
もそれを分かっててか、返答を促すようなことはしなかった。

「写輪眼を使って1週間ほど動けなかったそうですね。」

(う・・・そこつかれると内心つらいかも・・・)

心の中でつぶやくが、顔には少しもださないよう心がける。

「・・・なんで・・・そんな無茶するんですか・・・?」
「?」

思いがけない言葉が聞こえた。
もう一度 の方を見やると、
ちゃんは自分の方こそ見てはいなかったが、
心底悲しい顔をして話している。

「もしその場にいたのが再不斬一人じゃなかったらどうするつもりだったんですかっ!?」
「えっと・・・」
「しかも実際血継限界を持った男の子もいたんでしょ?
写輪眼のそういう作用でぶっ倒れてるときにその男の子が来たらどうするつもりだったんですか!」
「あの・・・ ちゃん?」
「カカシ先輩にもしものことがあったらっっ!!!」

 

 

そこまでいって、私はあわててその後に続ける言葉を変えた。

「残された下忍の子たちはどうするんですか!!!」
「あ・・・うん・・・」

期待した言葉が聴けなかったことにカカシ先輩の顔が曇る。
一気にまくし立てて、自分の言いたいこと全ていったので、
私は「それじゃっ!!」と言い残し、その場を後にした。

―――『カカシ先輩にもしものことがあったらっっ!!!』

その後に私は何を続けようとした?

「〜〜〜〜〜〜//////」

それを考えて、勝手に赤くなるほっぺたを押さえた。

(まさか・・・いや・・・だって・・・そんなこと・・・・・・・)

『私悲しいですっ!』とか『辛いですっ!』とかつなげようとしてたんじゃなかった?
なんで?
確かに里の仲間が逝ってしまうことはとても悲しいが、カカシがそうなると考えたら・・・

(なんだろう・・・この、身が引き裂かれるような痛みは・・・)

 

 

 

 

 

次の日

ちゃ〜〜〜〜んっ♪」
「ドォりゃァァぁぁぁぁぁぁぁぁぁああああああ!!」

すぱこぉぉぉんっっ!!!

景気のいい音がその場に響いた。

昨日のことで一夜考えてでた結果が、
普段と変わらない日々。

今は・・・コレでいい。

自分の気持ちに自信がもてるまで。
それまでは、ごめんなさい。

カカシ先輩の気持ちには応えられそうにもありません。

 

とにかく、『今』だけは―――――

 

 

 

 

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<あとがき>

銀牙様へ!!

17000hitおめでとうございます&ありがとうございます!

キリリク

「カカシだけが熱くなっていて、ヒロインにはその気無し。
と言うか自分の気持ちに気付いてない。
だけど猛アタックを受けているうちに気が付く」

を目標に書いてみましたがいかがでしたでしょうかっ!!!
カカシさんがヘタレになってしまいました〜(あぅぅ
とにかく笑っていただけると嬉しいやも・・・(汗
あと、ひたすら長くなってしまいました。
この話は、少し『上中下』的な話として考えていた奴を
きゅっと縮めた話なので、
きっと読む気が起きなくなるような話になってしまったことでしょう。
・・・ごめんなさい。すみません。これからは気をつけます。m(__)m
あと、この夢ですが、キリバンゲッターの銀牙様のみ、
お持ち帰り可能サイト公開可能なのです。
よってサイト公開の場合には、連絡していただければ、
名前変換を自由にできるように、この小説の元である
「メモ帳ファイル(txtファイル)」をメールにて贈らせていただきます。

またのご利用を心からお待ちしております!

byユメ×YUME×夢 管理人一同

Copyright ©2003-2004 YUME YUME YUME All rights reserved.


涼風コメント

NARUTOにハマり、NARUTO夢を読み漁ろうとNARUTO夢サイトを回ってたら…
いきなりキリ踏んじゃいました(^_^;)
ラッキー!とか思いつつもいいのかな〜とも思いながらもリクさせて頂いちゃいましたvv
カカシに猛アタックされてみたい…という事でこんなリクをしたのですが。
もう素敵ですよー!
僕ってさ、夢のお相手がへたれてるの大好きだからめちゃツボでさ!
読みながら一人でニヤニヤしてたッス(笑)